●健診（健康診断や健康診査）や人間ドックの受診状況
厚生労働省の調査によると、20 歳以上の者（入院者を除く。）について、過去１年間の健診（健康診断や健康診査）や人間ドックの受診状況を性別にみると、男 74.0％、女 65.6％で男が高くなっており、年齢階級別にみると、男女ともに「50～59 歳」が最も高く、男で 81.8％、女で 73.2％となっていました。
なお、40～74 歳人口に占める健診受診率は 73.3％になっています。
令和２年度の調査は中止になっているので、令和元年のデータを添付しています。
未来投資戦略 2017（中短期工程表）の目標では、令和２年までに80％以上を掲げています。
●健診・検診センターへの転職
国・行政の施策もあり、近年の健康意識の高さから健診・検診センターで働く職員の需要は今後も増えると考えられています。
夜勤がなく、決められた時間内に決められた業務をこなすことが可能な職場であると思います。
健診・検査センターでは常勤の正職員だけでなく、派遣やアルバイト、パートの方も多く働いています。
その事から健診・検診センターへの転職も一度検討されてもよいのではないでしょうか？
また、病院でないところで、医師・看護師・保健師・放射線技師・臨床検査技師などが働ける職場はありません。
健診・検診センターには、病院のように夜勤や当直、オンコール業務がありませんし、また受診時間も事前予約で決まっており、残業が比較的少ないのも特徴です。
・医師・・・近年の婦人科検診の増加に伴い、特に女性医師のニーズが高くなっており、女性医師の採用が多く転職しやすいと思われます。消火器内科の医師である場合は、上部・下部内視鏡の検査業務があります。はっきりした調査結果はありませんが、常勤の健診・人間ドックの医師であれば、年収約1000万円～1200万円が平均相場といわれています。
・看護師・・・健診センターの業務では、採血スキルがかなり重要視されています。そういう事で、新卒看護師を採用してくれる健診センターはほとんどないと聞いています。健診・検査センターのルーティンワークをミスなくテキパキこなしていかなければなりませんし、朝が早いのも特徴です。予約制で残業がほぼなく、夜勤もないため、ストレスは軽減されると思います。健診・検診センターでのはっきりとした調査結果はありませんが、看護師の場合、年収350万～380万円ぐらいが平均相場と言われています。
・診療放射線技師・・・Radiological Technologist（ＲＴ）と言われ、診療放射線技師法の 改正（令和３年 10 月１日より施行）により、CT，MRI検査時の造影剤の血管内投与，投与後の抜針・止血の行為，下部消化管検査時などの肛門からのカテーテルの挿入などの業務が拡大になっています。医師の働き方改革（医師の長時間勤務を減らそうという動き）で制定されているそうです。1968年（昭和43年）には診療エックス線技師法が一部改正されて新たに診療放射線技師法が制定されました。昔は、エックス線技師と言われていましたが、正確には、1983年（施行は翌年）に診療エックス線技師の区分が廃止されてから「診療放射線技師」に一本化されています。
健診・検診センターでのはっきりとした調査結果はありませんが、平均年収は、およそ350～400万円ぐらいだろうと言われています。
・臨床検査技師・・・Medical Technologist（MT）と言われ、尿検査や便検査といった検体検査や、エコー、心電図、眼底・眼圧・視力検査、聴力検査、肺活量検査、脳波検査といった生体検査をおこないます。検診センターでのはっきりとした調査結果はありませんが、平均年収は、およそ300～400万円ぐらいだろうと言われています。エコー検査を実施するところですと、割高だと聞いています。2021年10月からは超音波検査において、静脈路を確保して造影剤を接続して注入する行為やその造影剤の投与が終わった後に抜針・止血する行為が可能になりました。
参考：未来投資戦略2017
臨床検査技師等に関する法律施行令の一部を改正する政令等の公布について